理事長挨拶

NPO法人日本ライフプラン研究会のホームページを訪問いただき、ありがとうございます。
理事長の西山茂と申します。

私が三重県名張市に工務店を設立したのは1987年、32歳のときでした。ちょうどバブルの真っ盛りで、「今年のボーナスは〇ヶ月出るんだろう♪」といった景気のいい話が巷に溢れていました。当時のハウスメーカーや工務店はどこも、限度額いっぱいの住宅ローンをお客様に勧めるというやり方で毎年、売り上げを伸ばしていました。私の会社も同じです。多少強引なやり方でも、給料は毎年上がるものだと思っていたので、高い金利の事などそんなに気にしていませんでした。

そして４年後の1991年から、みなさんご存じのバブルの崩壊が始まります。

株価や地価は下落、不景気の嵐が吹き荒れて、住宅ローンを返せないために家を手放す人が世の中に溢れました。あるお客様にアフター点検のお電話をした時のことです。聞こえてきたのは「この電話は現在使われておりません」という声。ショックでした。

このお客様は、私が工務店を立ち上げて初めてのお客様だったのです。この日のことは今でも忘れられません。「お客様の笑顔が見たくて会社を始めたのに、私はいったい何をしてきたんだろう」…そう自問自答する日々が続いた後、私が気づいたのは、「私たちが作っているのは家というモノではなく、家族の幸せな暮らしなのだ」という、あたり前で、大切なことでした。

おかげさまで地元のみなさんの応援もあって、会社は順調に成長を続け、30年経ちました。

その節目の年に私は会社を社員に譲り、これまでの経験や私が大切だと思ことを全国のみなさんに伝えていこうと決心しました。「正しい資金計画の立て方」や人生設計「ライフプラン」の大切さを伝えていくことが、私の残された人生の使命だ」と強く感じたのです。

テレビでは相変わらずハウスメーカーの豪華な家のＣＭが流れ、住宅展示場の営業マンは、お客様の身の丈、以上の住宅ローンを勧めています。

そんな声に煽られることがないように、一人でも多くのみなさんに勉強会で正しい知識を身につけていただきたいと心から願っています。